ねぎログ

低学歴の底辺のおっさんが書く雑記ブログ

【SES】「エージェントグロー」について語る

かなり前に「リツアンSTC」という低マージンの派遣会社を紹介したが、今回は「エージェントグロー」について紹介していきたいと思う。

 

https://www.agent-grow.com/

 

「中小企業で働くITエンジニアの労働環境を変える」というビジョンを掲げているIT起業だ。

 

例の如く一切の忖度なく語っていきたいと思う。

 

こちらの企業もエンジニアの派遣単価によって給与が変動するタイプの会社ではあるが、マージン率で言うと平均的な値(40.4%)となる。 

この会社の大きな特徴

この会社独自の大きな特徴が2つある。

(ちなみにフェアネス形式という名称)

 

「エンジニアが案件を選べる」

基本的にSESはエンジニアは案件を選べない。

 

会社によってある程度の融通は聞いてくれるかもしれないが、基本的に選択権は無い。

その時の会社の営業状況や戦略によって変わってくる。

 

例えば「とある企業がいっぱい人を欲しがっているので枠確保のために派遣したい」とか「単価が高い企業があるのでここに派遣したい」等の会社の事情がかなり関わってくる。

 

僕は過去に2000名規模と3000名規模の大手SESに在籍していたが、案件の選択権はもちろんなかった。

 

こういう仕事がいいな~って言ってもその時に空きがある仕事で単価が高いものを勝手に持ってきてそこに無理矢理入れるという感じだ。

 

例えばここは入りたくないなと思っても「ここ絶対良い経験になるんで(実話)」とか「あんまり断ってると他の案件も紹介されなくなりますよ(実話)」とか脅されて入れられるパターンがほとんだ。

 

話が少し逸れたが、このエージェントグローではエンジニア側に案件の選択の自由がある。

 

更に案件を辞める時期も自分で選べるので、ものすごい画期的な仕組みだと思う。

 

ちなみに本当に最悪な所だと営業が勝手に持ってきた案件を複数面談させられて単価が一番高いとこで決定するみたいなところもあったりする。僕が昔いたところだが。

 

 

「単価評価制度」

単価によって給与が支払われるというシステムだ。

この会社は現在(2020年)で71%の還元率との記載がある。

 

ただ、この71%の還元率内には、「交通費」と「社会保険料」も含んでいるので、他の低マージン企業とは計算方法が違ってくる。 

 

参考↓

 https://www.agent-grow.com/agp/2019/04/23/fairness-method-unit-price-evaluation/

 

en転職の口コミと社長のブログを見る限りだいたい単価の約6割が年収となるようだ。

 

だから単価50万の案件だとしたら500,000×0.6=30万で年収360万前後となる。

ちなみに低マージンのリツアンSTCだと500,000×0.68=34万で年収408万で約50万差。

 

ちなみに単価が低ければそこまで差は出ないが単価が高くなればなるほど差は大きくなる。

 

単価60万の場合→AG(年収432万) リツアン(年収489万) 差57万

単価70万の場合→AG(年収504万) リツアン(年収571万) 差67万

 

とはいえエージェントグローには「確定拠出年金制度」「食事チケット」「資格補助」等の福利厚生もあるので、実質的に差は更に縮まる。  

 

確定拠出年金が年間6万円(5000円×12ヶ月)と食事チケット年間45,600円(3,800円×12ヶ月)の2つだけで年間10万。

 

また「関東ITソフトウェア健康保険組合」に加入しているので、保険料が若干安くなり、保養所も使えるので、更に差は縮まる。

 

あとは書籍補助、資格報奨金などもあるからそこらへんを有効活用できる人ならお得感はあるかもしれない。

  

給与を求めるのならリツアン、フェアネス制度や情報開示が魅力に映るならエージェントグローといったところだろう。

 

「賞与の考え方が他社とは異なる」

一般的に賞与って会社が儲かったり、個人が頑張ってたりすると上がったりするもので、基本給の何ヶ月分みたいなものをイメージされるかと思いますが、エージェントグローでは違います。

 

イメージ的には、「賞与」というより「年末での給与調整」と言ったところでしょうか。

 

エージェントグローでは、還元率が71%と公表しているが、それはあくまで年単位で年収ベースの話なのだ。

 

そのため、他の低マージン企業のように毎月のように高還元をしているわけではない。

 

イメージしやすくするために例を上げて簡略化してお話します。

 

例えば月の単価を100万貰ってたとしてエンジニアに渡すお金(人件費、交通費、社会保険料)が50万円だったとします。

 

そうすると月の還元率って50%になります。

あれ?公表してる還元率と違うじゃん!ってなりますよね。

 

もうお気づきかもしれませんが、「賞与」という形で還元率が71%になるように支給をしています。

 

50万分支給されてた場合、その残りの21万円分は12ヶ月間ずっと積み立てている状態で、年末に賞与という形で貰えます。

 

簡略化して計算してみましょう。

①月単価100万×12ヶ月=1200万

②1200万円の71%=852万

③給与50万として過程すると50万×12ヶ月=600万

④852万(②の金額)-600万(③の金額)=252万

※計算に間違いがありましたので、コメント欄の情報を引用しました。 

マージン率:40.4%=会社の儲け+会社負担分の社会保険料、
残り59.6%=給与(個人負担分の社会保険料含む)になります。

①月単価100万×12ヶ月=1200万
②1200万円の59.6%≒715万(年収)
③給与50万×12ヶ月=600万(月給の合計)
④715万(②の金額)-600万(③の金額)=115万(賞与)

  

この賞与制度が年1回じゃなくてせめて年2回、3回ぐらいあればまた評価は違ってきたかもしれませんが、エンジニア的にはエージェントグローの賞与制度はさほどメリットが無いように思います。

 

「エージェントグローの賞与制度は個人的にはお得な感じがしない」

 賞与制度を採用するよりも個人的には基本給を上げてほしいと思った。

 

というのも他の高還元SESと違い賞与制度があることにより、エンジニア側にデメリットが大きく2つある。

 

1つ目は、「失業保険の給付額が少なくなる(※基本給が少ないと)」

失業保険というのは、離職前六ヶ月の給与総額を合算し、賞与は含まない。

だから基本給が高い方が良い。シンプルにこの点は大きなデメリットです。

 

2つ目は、「賞与月に在籍していないと賞与を貰えない」

”賞与”という形で支給しているので、12月にならないと貰えません。だから途中で辞めづらいですね。

 

実際は賞与というより調整金だと個人的には思うので、賞与月以外で辞めるのであれば退職時にちゃんと還元率が71%になるよう調整すべきだと理屈的には思いますが、されないようです。

 

やはりこういう面を考えると低マージンをうたっている会社とは差がでてくるかなと。

 

会社側としては、この制度を導入したほうが毎月高還元するわけではないので社内のお金をキープできる且つ賞与月まで社員が辞めづらくなるのでメリットが大きいと言えます。

 

 

給与面についてのお得な制度

下限保証制度について

IT業界では派遣先の請求方法として2つあります。

一つは、時給制。時給いくらで派遣しますよっていうもの。

 

もう一つは、140時間~180時間の幅で月額いくらですよというもの。(140時間以下だと請求額から減額、180時間を超えると超過料金を請求)

 

後者の月額精算がIT業界は多いのだが、問題はエンジニアが有給を取得した際には、この下限時間を割ってしまい請求額が減る場合がある。

 

その場合低マージン企業だと単価が減る事になるので給与が減額になる。

 

しかしエージェントグローでは、この140時間を割って請求額が減ってもエンジニアの基本給が減らないというシステムがある。

 

ただ、これは基本給が減らないだけで賞与には影響が出る

 

つまりこのシステムを使うと基本給に影響は出ないが、賞与には影響が出る(減額)ため年収ベースで言うと下がるということだ。  

 

上記で説明したように賞与によって還元率が71%になるように調整するシステムになっているからだ。

 

だから下限を割って派遣単価に影響が出ると結局賞与が減るので積極的に使おうとは思わないだろう。

 

 

 

待機時保証について

上記と同様にこの待機時保証についても基本給は全額保証されるが、賞与には影響が出るため年収ベースで言うと下がる。 

 

この2つの制度は、結局のところ使うと賞与に影響が出る為、会社負担と考えてはいけない。

 

もちろん賞与が無しの場合には得するわけだが、en転職のエージェントグローのページを見ると”95.76%が賞与支給対象”でしたと記載があるので、約4%の人のみが得する制度だ。(下限保証制度も同様)

 

ただ、基本給が全額保証されるのは普段の生活レベルが落ちないので、嬉しい制度と言えば嬉しい制度だろう。

 

というのも自宅待機になる時に考えられる最悪のケースが不景気等で急にクビを切られて現場が決まらない時なので、そういう時に給与保証0円とか6割支給とかだとかなりキツくなる。

 

僕が前いたSESは、待機時給与6割と手当3万減額でバイト代クラスだったので、本当につらかった。

 

 

気になった点について その1

結局のところ高還元をうたっているもののマージン率はいくつなのか?というところだが、厚生労働省のサイトで確認したところ「40.4%」でした。

 

en転職の口コミでマージン率の公開が義務付けられているので、公開してほしいという口コミがあり社長がそれに答えていた。

https://www.agent-grow.com/agp/2019/06/04/we-will-respond-to-the-reviews-for-honest-information-disclosure/

 

今回のマージン率公開については、事前に専門家への相談や助言などはうけておりましたが、なにがしかの齟齬が生じてしまっていたようです。

改めて確認を行ったところ、『2019年12月以降、速やかに公開する必要があった』とのお話でした。そのため、厚生労働省の人材サービス情報サイトへの掲載手配を行っており、こちらを持って開示とさせていただければと思います。

 

実際にSESを立ち上げるに当たってマージン率の公開が義務っていうことを知らなかったの?と疑問に思った。

 

無勉強な社長ならあるのかもしれないが、年に200冊~300冊も本を読んでいる勤勉な社長のようなので、尚更そう感じた。

 

この部分を本当に知らなかったのであれば、派遣法関連の本をもっと読んだほうがいいと思うし、社員も不安になるのではないだろうか。(批判とか説教でも何でもなく普通に)

 

人間誰しも知らない事や間違って覚えていることはあるものなので、そこはしょうがないにしても社長のブログで「厚生労働省の人材サービス情報サイトへの掲載手配を行っており、こちらを持って開示とさせていただければと思います。」と言ってブログ上でのマージン率の開示をしなかった。

 

このマージン率が何か見られたくない数値なのだろうかという不信感を社員は感じるのではないかと思った。

 

情報開示を売りにしているのだから尚更、、、、。

 

仮に専門家からマージン率を公開しなくても良いと言われても情報開示を売りにしてるんだから公開するべきではないのだろうか。

 

そもそもの考え方が間違っているような気がします。

 僕がもしここの社員だったら少なくともそう感じる。

 

そもそも不都合な数値じゃないのであれば他社のように自社HP上で公開したほうがいいと思う。何か意図があってあえて出してないのであれば別だが、あえて出さない理由がわからない。

 

大手IT派遣のメイテック、VSN、夢テクノロジー、パーソルテクノロジースタッフはすべて公式HP内で公開しているので、正直な所かなり印象が良くない。

 

適正な情報開示は、まず第一に「マージン率」からだと思う。

 

 

気になった点について その2

正直なところ、適正な情報開示を行っていると公言しているのにも関わらず「下限保証制度」や「還元率」についてもミスリードを誘う部分が多いように感じた。

 

「下限保証制度」は、福利厚生と言っているのだから年収に影響が出ずに会社側が負担してくれるような意味合いに普通は取るだろうし、「還元率」についても社会保険と交通費を含んでの71%だと個人的にはわかりづらいと感じた。

 

他の先駆者の高還元SESがそういう表記をしていないし、求職者からしたらパッと計算がしづらいと思う。

 

また還元率については社長のブログで説明しているので良しとしても、「下限保証制度」についてはしっかり賞与に影響が出る事を説明したほうがいいと思う。

 

それと全体的にデメリット部分の情報開示が全体的に少ない。実際よく調べないと勘違いする点が多いかなと。

 

良い企業、良い社長ではあると思うので、非常にその部分がもったいなく感じた。

 

そこでちょっと不信感を覚える求職者もいると思うので、長い目で見た際に損をしかねない。

 

 

気になった点について その3

社長の意見が理想と現実がごっちゃになってしまっている。

例えば、これ

 

 

このシステムを導入してる企業は、リツアンSTCの事しか思い浮かばないんだが、要約すると「入社1年目~5年目は還元率70%、在籍年数6年~10年で還元率80%、在籍10年以上で還元率90%以上の会社が仮にあるとすると企業の新陳代謝が悪くなるので、全社員一律で上げるようにしたほうがよい。全員一律78%を実現できれば、在籍年数還元アップ企業の入社1年目の70%より高いし、こっちに来る人も多いはず。このシステムは全体の還元率アップが遠のく」という主張。

 

現状、リツアンとAGの話にあてはめると、リツアンのが入社1年目だろうが還元率は高い。

この主張は、あくまでこのシステムを導入している場合に入社1年目から還元率が低かったら通る話だと思う。

この全体の還元率アップでAG側のが還元率が高いんだったら納得もできる意見だと思うが実現してもいないので机上の空論である。

 

 

 

また別の話になるが、全体的に事実ベースに基づかない机上の空論が多い気がする。

 

うろ覚えだけど、「還元率80%の会社で単価60万の場合48万円だが、還元率70%の会社でも単価が70万なら49万になるので、単純に還元率だけで考えちゃいけない」みたいなことをツイートしていたと思うが、なぜ相手側だけいつも不利な条件になるんだろうって思いました。

 

 

これが事実ベースに基づいているのならいいのですが。

 

 

 

子会社、グループ会社について

エージェントグローには子会社の「グロウスト」とグループ会社の「ラポールスター」がある。

 

軽く説明しておくとエージェントグローと同様にフェアネス方式を導入している企業だ。

 

何が違うかというと入社難易度(エージェントグローでは開発経験1年以上)と福利厚生と還元率の差(二社とも70%でエージェントグローより1%低い)。

 

エージェントグローには経験不足で入れないという方はどちらかに応募してみるのも良いかもしれない。

 

 

辛口評価になってしまった理由

今回、改めて記事を見返すと全体的に辛口評価になっているように思える。

 

というのもやっぱりこの会社の制度と社長が言ってることに多々ひっかかるところがあるなと感じたから。

 

特に「待機時保証」の話になるが社長のTwitterで「待機時は6割しか給与を出さない会社がある」と批判気味に言っている。

 

だが、エージェントグローはたしかに全額を出しているが、結局のところ賞与から減額しているので、実際どっちが得とも言えないと思う。

 

自分の会社は素晴らしいと発信するのは良いと思うのだが、少し他社ディスが多いように感じる。

 

他社より圧倒的に優れているならまだしも・・・・と引っかかったところである。

 

おそらく”社長本人にとっては”理にかなっていると思っているのだろうけど、個人的には理にかなってないこともあり、他人の意見を聞き入れる姿勢を見せたほうがいいとは思った。

 

ここからは僕の持論なんだが、最近のSESの経営者って割とツイッターをやりがちだが、考え方が偏っている人が多いように感じる。もちろん悪い意味で。

 

というのも社長という立場上、その考え方を否定する社員なんていないわけで、間違った考えをしていても、”さすが社長!ご立派です”ってなるだけだからだ。

 

色々なSESの経営者のツイートを見ているからこそわかるが、どう考えてもその意見おかしいっていう意見があっても誰も注意しないどころか賛同したりする。

仮に誰かが注意しても、「君は何もわかってない」って言われるだけで下手するとその取り巻き達から叩かれたりもする世界だ。

 

そんな裸の王様みたいなことはやるべきじゃないと僕は声を大にして言いたい。

 

 

とはいえ、僕自身、今回の記事は事実ベースでの客観的レビューを行ったつもりなので、その点は勘違いしないで頂きたい。 

 

エージェントグローまとめ

・エンジニアが自分の好きな案件選べる

 

・単価によって給与が変わる(マージン率的には一般的なレベルの40.4%)

 

・賞与による還元率の調整を行っている為、賞与前にやめると還元率は実質的に下がる場合がある

 

・社長自ら情報開示を積極的にしている(※一部わかりづらい、勘違いしやすい点がある) 

 

ひとまず、以上。

 

口コミやブログから得た情報を元に作成した情報ですが、ここ違うよ!とかいう点があったら指摘して頂ければ修正します。